10年前、2008年秋に起きたリーマンショックの影響で株価はまだ安い状況でした。
まだ投資を始めて1年の私は、当時持っていたお金のかなりの部分を投入しました。
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プロフィールにも書いています。
その結果、300万円ほどの利益を出しました。
新型コロナウイルスによる全世界的な株価暴落はリーマンショック級の下げを記録しています。
基本的に私の投資法はほったらかしです。
普段は株価が安くなっていても無理に買いにはいきません。
ただ今回は10年ぶりに下げ相場で「買う」ことにしました。
500万円ほどです。
この記事では、「買い」に決めた理由と、どのような方法で買いを入れているのかをご紹介します。
Contents
1.コロナショックには「買い」向かう方針
「買い」に決めた理由をまず説明しますね。
1-1.大暴落の原因は新型コロナが収まる予測がつかないから
今、株価が暴落している元々の原因は「ウイルスが新型なので、いつ収まるか予測を確定できない」ということにあります。
このウイルスは新型なのでデータが十分ありません。
だから、どんなに偉い医者でも学者でもいつ収まるか断言していないです。
ワクチンもまだ開発されてはいません。
ワクチンができれば終息の予測は立てられるでしょう。
ただ、いつワクチンが開発されるかを予測するのは難しいです。
そこに毎日のように新型コロナが広がっているニュースが流れます。
そうしたら皆さん不安になって当然ですし、投資家も不安になります。
投資家の不安というのは次のようなものです。
いつ新型コロナが収まるかわからない
→ 政府は人の往来・外出を制限している
→ 人の移動が制限されると企業の売上が下がる
→ 自分の持っている会社の株も下がる
→ 株が下がったら自分の資産が減る
→ 「早く売らなきゃ!」
と同時に、儲けるチャンスと考える投資家もいるでしょう。
いつ新型コロナが収まるかわからない
→ 政府は人の往来・外出を制限している
→ 人の移動が制限されると企業の売上が下がる
→ その企業の株を空売りすれば儲けられる
→ 「今こそ空売りのチャンス!」
そして、株価が下がるほど投資家の不安は強まるので、早く売らなきゃと思う人が増えていきます。
こうやって株価暴落の連鎖が続いているわけです。
ただ、結局もともとの原因はウイルスが新型だから終わる見通しがつかないということです。
これが不安の元凶です。
そこに自分なりの見通しをつけました。
1-2.新型コロナも風邪と同じように夏には終わると予想
もともとの旧型のコロナウイルスというのは普通の風邪のウイルスの1つだというのは皆さんご存じかと思います。
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https://ja.wikipedia.org/wiki/コロナウイルス#コロナウイルスによる感染症
普通の風邪と同じならば流行するのは寒い時期です。
つまり、暖かくなれば新型コロナの流行も収まるはずです。
真夏に風邪は流行らないという一般論ですね。
そう思っている人もかなりいるはずです。
オリンピックを日程通り進めるという話も、暖かくなれば収まるだろうと思っているからです。
中国はだいたい収まったと報道されています。
日本も外国から帰ってきた感染者の方が目立つようになってきました。
今の感染の中心はまだ寒いヨーロッパです。
ただ、この一般的な予測のもとに全力で買いに行くことはしません。
予測が外れる可能性も計算に入れておきます。
あくまでもリスクを管理しながら買いに行きます。
具体的な方法は第2章で書きます。
その予測に加えて、今の株価は安くなりすぎているという点もあります。
1-3.リーマンショックほどひどい事態ではない
今回のコロナショックの暴落はリーマンショック級だと言われています。
以下の記事で、日経平均株価のPBRがリーマンショック並みに下がっていることが書かれています。
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https://toyokeizai.net/articles/-/337128?page=3
PBR = 株価 ÷ 一株当たり純資産
= 時価総額 ÷ 純資産
PBRが1を超えると株価は割高、1より低いと割安と判断される。
記事にもあるようにPBRがリーマンショック時には0.81倍でした。
3/19の日経平均株価は16553円。
PBRを計算すると0.80倍でリーマンショックと同等です。
また、理論上はPBRが1以下というのは不自然なので、割安と判断されます。
企業を解散してお金に換えた純資産額より、その企業の株すべて買った場合の時価総額の方が安いということだからです。
仮の話ですが、その企業の株全部を買って買収したとき、その企業が持つ資産より安く買えてしまうと。
日経平均のPBRが0.81以下になるのはリーマンショック以来1度もありませんでした。
そのくらい株価が安くなっているということです。
別の言い方をすれば、リーマンショックと同じくらいの不安を投資家が感じているとも言えます。
リーマンショックの不安の原因は金融不安でした。
サブプライムローンと呼ばれる債券が大元です。
サブ(低位の)プライム層(優良層)用のローンという意味の住宅ローンです。
簡単に言うと、所得の低い人に高い金利で貸すローンでした。
そして、当時アメリカは不動産バブルだったんです。
日本のバブル同様、みんなが不動産を買って高く売ろうとしていました。
そこに金融機関が高い金利が取れるサブプライムローンを用意したわけです。
低所得者でもお金を借りて、不動産投資で儲けられます。
ただ、これってお金を借りてギャンブルやっているのと変わりません。
みんなが買っているのが理由で値上がりしているわけですから。
当然いつか終わりが来ます。
結局、不動産価格は下がりだし、ローンを返せない人が続出します。
このサブプライムローンをたくさん持っていたのがリーマンブラザーズです。
借金してまで低所得者に貸し出しました。
サブプライムローンをまとめたファンドを他の金融機関などに売ってもいました。
その金融機関も転売していました。
しかし、ローンが返済されないので、リーマンブラザーズも他の金融機関も借金を返せません。
そうなると倒産なので、自社で持っていた株を売り払うことにします。
一斉に売るので株価は大きく値を下げます。
どれだけ下がったら止まるのか誰もわかりません。
投資家はみんな不安に駆られ株を売ります。
さらに株価が下がって投資家が不安になる負の連鎖が起きます。
簡単に説明しましたが、これがリーマンショックという大暴落の概略です。
ただ、リーマンショックの場合、住宅バブルで儲けようという人たちに高い金利でお金を貸したのがそもそもの問題です。
半分ギャンブルみたいなことにお金を貸しています。
担保で住宅を差し押さえても価格が下がっているので赤字です。
このいい加減な金儲け主義が大暴落を引き起こしました。
そういうことができないようにならないと株価が戻らない状態でした。
そこで振り返って、今回のコロナショック。
いい加減なことを誰かがしているとは思えません。
中国の市場の衛生状態が悪かったとかもあるんでしょうが、どちらかというと運が悪かったと思います。
もしくは定期的に新型のウイルスは発生してしまうものだとも言えます。
コロナショックの不安の原因は、ウイルスが新型で終息の見通しがつかないからだと書きました。
そして、私は夏には終息する予測を取りました。
そうでなくてもワクチンが開発されれば終息します。
終息すれば政府の規制も解除されます。
企業の業績も回復しだします。
株価も戻っていきます。
だから、今のリーマンショックなみの株価は安いと判断しました。
もちろん夏までに終わらないリスクはあります。
ですので、リスクを管理しながら私が買った方法を次の章で書きます。
2.どういう方法で「買う」か
2-1.「買う」といってもリバランスするだけ
以前、ポートフォリオのリバランスについて記事を書きました。
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投資の必勝法「安く買って高く売る」。年1回のリバランスであなたもできる
自分の持っているファンドの中で、割合が下がったファンドを売り、上がったものを買う方法です。
これを年1回やって、値上がり益を確定させ、値下がりしているファンドを買います。
このリバランスを3月頭にやりました。
本当は私は年末にリバランスをしているので、時期としてはかなり早いです(笑)
ただ、年1回のリバランスにしている理由は利益にかかる税金を取られないためです。
利益を出すたびに20%の税金を引かれます。
その分、投資効果は下がります。
また、NISAで運用している人はムダにNISAの投資枠を使わないためです。
買うごとにNISA枠は減っていきます。
つまり、リバランスするごとに年間のNISAの枠は少なくなっていきます。
以上の点を注意すれば、年2回リバランスするのも大丈夫です。
今のタイミングでリバランスをして、安くなっている株式ファンドを買うことは十分ありです。
仮に今後値下がりしても、年末などにもう一度リバランスして買えばよいです。
値上がりしたら、次のリバランスの時期に利益が確定できます。
次の第2弾以降はオススメまではしません。
ただ、どういうことをやったのかまでは説明しておきますね。
2-1.第2弾としてポートフォリオを変更
次に、少しリスクが高いポートフォリオに変更しました。
以前の記事で私のポートフォリオについて少し説明しました。
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年齢を重ねるにつれ投資資産の配分(ポートフォリオ)はどう変えていくべきか?
私は慎重派なので、普段から「年齢+5%」の割合の債券を持っています。
普通は債券の割合を自分の年齢と同じにすることで、年々リスクを下げていきます。
債券を私は5%余分に持っています。
そこで5%分の債券を売りました。
そして、その売ったお金で株式ファンドと前から狙っていた企業の株を少し買いました。
だから、5%分リスクが以前より高くなったポートフォリオになっています。
それでも自分の年齢分の債券は持っているので十分リスクは低いです。
ここまではそれほど問題はないですが、次の章からかなりリスクを取りに行っています。
2-3.第3弾も用意
第3弾は現金の保有割合の変更です。
現金の割合をどうするかは以下の記事に書きました。
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株価暴落にも慌てないために投資資産と現金をどの割合で配分するか?
自分の全資産における現金の割合を自分の年齢と同じにするという内容です。
35才なら35%、50歳なら50%、65歳なら65%を現金にします。
今回のコロナショックを受けて、現金の割合も5%減らしました。
つまり、自分の全財産の5%を株式ファンドや企業の株に投入するわけです。
以上の3段階の買いをすべて合わせて500万円くらいです。
現在、現金を証券口座に移して、購入を進めている段階です。
このくらい買っている理由を次の章に書きます。
3.この記事を読んだ方への注意点と浦上が「買う」もう一つの理由
ここまで読んでくれた方たちの中には
「ちょっと無理して買い過ぎなんじゃないの?」
と思われる方もいるでしょう。
そうなんです。
今回のコロナショックは、
自分がこれからも投資を実践していく上で、
「買い下がる」
ということを経験した方がいいと思ったから少々無理しています。
10年前に買いを大金を投入したときは、リーマンショック真っ最中ではありませんでした。
リーマンショックから1年半経っていたからです。
そこからも下げましたが、今思うと大したことありませんでした。
2011年の東日本大震災の暴落のときはほったらかしでした(今は日本人として買い向かえば良かったと思ってます)。
2015年のチャイナショックの暴落のときも買いにいきませんでした。
基本的にほったらかしです。
ほったらかしでも十分利益が出るのは別の記事で書いてきました。
ただ、今回は投資家としての経験を積むために、上手くいってもいかなくても「買い向かう」「買い下がる」ことをやることにしました。
実際やってみると、なかなか精神的にキツイです(笑)
まったくオススメする気にはなりません。
買ったら下がるの繰り返しで終わりが見えません。
でも、これからも投資の勉強・実践を進めて腕を上げていきたいので、そうすることにしました。
第3弾の投資資金が尽きた場合、第4弾として債券の割合をさらに5%減らすつもりです。
その5%分のお金でまた買い下がります。
ただ、それで終了にします。
そこまでを限度として買い下がる方針です。
私がやろうとしていることは以上です。
リバランスの時期を今にするリスクは大したことないです。
いずれにしても年1回はリバランスをします。
そして、今年の年末もリバランスし、年2回にするのも問題ないでしょう。
値上がりしていれば年末に利益確定ができます。
値下がりしていても2回に分けて安く買えます。
リバランスまではおすすめできますが、それ以外で書いたことはあくまで参考にしてください。
仮にやってみるにしても、よくよく考えてからにしてくださいね。
- 新型コロナウイルスも旧型のように暖かくなれば収まると予想。
- ポートフォリオを調整して株式ファンドなどを購入。
- 債券ファンドも残してあるのでリスクも管理できている。
- 今、リバランスをして、年2回のリバランスに変更することはオススメできる。
- 個人的に経験したいので浦上は「買い下がる」と決めた。
こんにちは。企業の研究職として働きつつ、投資10年で800万円を稼ぎだした浦上といいます。
投資を始めたころの話や、投資以外ではドイツで博士号を取ったときの話など、プロフィールはコチラでまとめてます。