このブログのおすすめ投資法はインデックス投資です。
インデックス投資ではインデックス・ファンド(投資信託)に分散投資します。
ただ、1つ1つのファンドの中身がわからない人も多いはず。
そこで、前回の記事では国内株式インデックスファンドの説明をしました。
よくわからないものに投資してはいけません。
ですから、今回もインデックス投資に使うファンドの説明を1つずつ書いていきます。
今回は外国(先進国)株式インデックスファンドについて説明します。
Contents
1.説明に使う外国株式インデックスファンド
外国株式インデックスファンドの説明には、
を使います。
外国株式インデックスファンドであれば、
どれも中身はほぼ同じ。
1つだけ理解すれば十分です。
この種類のファンドの多くは、
MSCIコクサイ・インデックス
に連動するように設計されています。
MSCIコクサイって何?
って思われる方もいるでしょうが、
次の章で詳しく説明します。
ファンドのデータとしては、
- 設定開始後8年
- 純資産総額:3158億円
- 信託報酬:年0.1023%
と少し若いファンドですが、
投資先としては十分です。
まあ令和3年時点で信託報酬の安いファンドを調べてみたら
↓↓↓
外国株式の中で最も信託報酬の安いファンドでした。
そういう理由もあって、このファンドを説明に選んでいます。
2.外国株式インデックスファンドとは何か?
外国株式ファンドではもちろん外国企業の株式に投資します。
ただ、外国ファンドと言った場合、その外国は一般には先進国です。
つまり、日本以外の先進国の企業に投資することになります。
先進国とは具体的にどの国を指すのか?
アメリカはもちろん、ヨーロッパ各国、オセアニアやアジアの国も含む22カ国です。
ただ、中国は含まれていません。
この先進国がどういう基準で選ばれているのかというと、
ファンドが採用している株価指数が関係しています。
それが前の章でも触れた「MSCIコクサイ・インデックス」です。
日本以外の先進国株式の指数としては最も有名な指数です。
ただ、聞いたことがない人の方が多いはず。
テレビのニュースで触れられたりもしません。
投資業界用語と言っていいでしょう。
ちなみに、MSCIが何の略かというと、
Morgan Stanley Capital Internationalです。
モルガン・スタンレー・キャピタル・インターナショナルというアメリカの会社のことを意味しています。
この会社は株価指数を作る業務も行っています。
色んな種類の株価指数を作っているのですが、
そのうちの日本以外の先進国株式指数が
「MSCIコクサイ・インデックス」なんです。
だから、先ほどの先進国22カ国もこのMSCIが決めたことになります。
たとえば、どの先進国が含まれているか?
次の図がわかりやすいです。
(2021年8月 ニッセイ外国株式インデックスファンド マンスリーレポートより引用)
アメリカ、イギリス、フランスと並んでいますが、
7割以上がアメリカ企業になっています。
これは企業の時価総額から採用銘柄を選んだ結果です。
時価総額をもとに企業を選んでいくと、
必然的にアメリカ企業の重要度が高くなり、
アメリカの配分が7割を超えてくるわけです。
そして、表の一番下の「その他5%」
この5%の中に13カ国も含まれています。
株式市場での重要度が国によってこれだけ違うわけです。
アメリカ企業でファンドの7割なら、
アメリカだけのファンドを買うのと同じなんじゃ?
なんて思う方もいるかもしれません。
ただ、それだとリスクが高くなってしまいます。
最近はあまりないですが、
アメリカ市場だけ暴落なんて場合、
アメリカ株だけ買ってたら大損です。
そんな事態になったときでも、
多くの国に投資していれば、
損失を減らすことができます。
また、他の配分の低い国の経済が急成長することだってあるでしょう。
そうなれば、あまり注目されてない国の経済成長を自分の収益に繋げられます。
そういった暴落・成長が起きれば、この国別の配分も変わります。
時価総額をもとに計算しているので、各国の経済成長の度合いによって配分は変化します。
経済の好不調によって時価総額が変わってきますからね。
株価が下がった国は配分が減り、上がった国の配分は増えるわけです。
こんな感じで多くの国を対象に分散投資するとリスクを減らせます。
1つの国の不況に影響されませんからね。
これがインデックスファンドの大きな利点です。
この次の章では、このファンドがどんな会社に投資しているかを調べてみます。
MSCIコクサイ・インデックスに採用されている銘柄は約1300社。
その1300社にどの企業が含まれるか見てみます。
3.どんな会社に投資するファンドか?
実際に投資している会社がどれか調べてみます。
まず以下の表をご覧ください。
(2021年8月 ニッセイ外国株式インデックスファンド マンスリーレポートより引用)
組み入れ上位の10社です。
アップル、マイクロソフト、アマゾンと、
世界的に有名な大企業の名前が並んでいます。
実を言うと、
上位10社はすべてアメリカ企業です。
4位のフェイスブックもそうだし、
5位と6位のアルファベットとはグーグルのことです。
(A)と(C)はグーグル株の種類が2つあるから分けてありますが、同じグーグルの株です。
こんな風に、時価評価額で順に並べていくと、
上位に来るのはアメリカ企業ばかりなんですね。
その結果、アメリカ企業が全体の7割になるわけです。
でも、アメリカ企業だけに投資しているわけではありません。
もちろん他の先進国の企業にも投資しています。
たとえば、スイス企業の一覧表が以下です。
(2020年11月20日 ニッセイ外国株式インデックスファンド 運用報告書(全体版)より引用)
表に赤線で示したように、スイス株の中で最も買っているのはネスレです。
ネスカフェで有名ですね。
約22億円分買ってます。
スイス株をすべて合わせると約96億円。
ただ、ファンド全体から見たスイス株の割合は3%程度です。
このファンドがとてつもない額を運用しているとわかりますね。
もう1カ国くらい見てみましょう。
浦上が住んでたドイツの企業を調べてみます。
(2020年11月20日 ニッセイ外国株式インデックスファンド 運用報告書(全体版)より引用)
社名の頭文字A~Dの表なので、保有ドイツ企業の一部分です。
また有名企業は赤線で示しています。
まずアディダスを4億円超買ってますね。
次のBAYERISCHE MOTOREN WERKEとはBMWのことです。
日本語だと「バイエルン発動機」みたいな意味になります。
保有額は2億円弱です。
一番下の赤線のダイムラーはベンツで有名です。
保有額は3.6億円。
ドイツの有名自動車メーカーもこのファンドはちゃんと持っています。
以上のように、このファンドが世界中の企業に投資していることがお分かりいただけたかと思います。
挙げた企業は一部分ですので、もし他の国の企業も見てみたければ以下のリンクからどうぞ。
↓↓↓
https://www.nam.co.jp/report/pdf2/y121332b-210120.pdf
PDFの25ページ以降にすべての企業名と保有量が掲載されています。
世界中の大企業へ自分で投資するのは大変です。
そもそも日本に住んでいたら買いづらい企業もありますしね。
それを運用会社が代わりにやってくれます。
最初に書いたように信託報酬は年間たったの0.1%程度。
100万円投資したら年1000円です。
この程度の額で世界中の株に投資できます。
また、価格の増減もNYダウを見ればだいたい連動します。
7割がアメリカ企業だからです。
値動きの把握も簡単にできます。
NYダウが上昇・下落している理由も
ネットで検索すれば、
自分なりの答えは見つけられます。
何が言いたいのかというと、
お金が増える理由が分からないものに投資するのは危険だということです。
だから、このファンドのように中身が分かるものに投資しましょう。
インデックス投資で稼ぎたい方は以下のインデックス投資まとめ記事をご覧ください↓↓↓
また国内株式インデックスファンドの内容は以下の記事で書いています↓↓↓
こんにちは。企業の研究職として働きつつ、投資11年で1100万円を稼ぎだした浦上といいます。
投資を始めたころの話や、投資以外ではドイツで博士号を取ったときの話など、プロフィールはコチラでまとめてます。