全海外株式ファンド(日本除くオルカン)がおすすめな理由を説明します

地球儀から全海外株をイメージ
浦上

こんにちは。企業の研究職として働きつつ、投資12年で1200万円を稼ぎだした浦上といいます。

投資を始めたころの話や、投資以外ではドイツで博士号を取ったときの話など、プロフィールはコチラでまとめてます。

 

このブログのおすすめ投資法はインデックス投資です。

インデックス投資ではインデックス・ファンド(投資信託)に分散投資します。

 

ただ、1つ1つのファンドの中身がわからない人も多いはず。

そこで、これまで個々のインデックスファンドの説明をしてきました。

いろいろなインデックスファンドを説明する記事を以下のリンク先にまとめています↓↓↓

https://uragami5.com/2021/03/12/the10articles/#i-13

 

よくわからないものに投資してはいけません

インデックス投資について知ってもらうため、

この記事でファンドを1つ説明します。

今回紹介するのは

全海外株式インデックスファンドです。

 

全海外株はいわゆるオルカンとは少し違います。

オルカンは今は買わないという記事を以前書きました。

逆におすすめなのがこの全海外株ファンドです。

その理由も含めてこのファンドを説明します。

 

Contents

1.説明に使う全海外株ファンド

全海外株式インデックスファンドの説明には、

三井住友・DCつみたてNISA・全海外株インデックスファンド

を使います。

 

このファンドは、

MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(除く日本)

をベンチマークにしています。

 

このインデックスを知っている人は少ないでしょう。

ただ、インデックスの中身も知らずに投資することはおすすめできません

だから、次の章でどんなものか説明します。

 

このファンドの基本データは、

  • 運用期間:11年
  • 純資産総額:840億円
  • 信託報酬:年0.275%

といずれも十分です。

 

このベンチマークで運用する全海外株インデックスファンドは5本ほどしか販売されていません。

また、信託報酬は安くも高くもなく中間です。

もっと安い全海外株ファンドはあります。

ただ、浦上が保有のおすすめファンドなので説明にはこのファンドを使います。

 

2.全海外株式とは何か?

インデックスファンドの中身は、

そのベンチマークを知れば分かります。

 

このファンドのベンチマークは、

MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(除く日本)

と前の章で書きました。

 

実はその中身は別の記事でだいたい説明しています。

オルカンの記事です。

だから、説明も簡単にします。

 

まずそのベンチマークは

MSCIというアメリカの会社が

作っている指数です。

 

その中にオールカントリーつまり全世界の国に

投資する指数があります。

MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックスです。

 

ただ、今回のベンチマークは

MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(除く日本)

なので、日本は除かれています。

だから、全海外株というちょっと不思議な名前になるわけです(笑)

 

このベンチマークに含まれる国は

  • 先進国:22カ国(日本を除く)
  • 新興国:25カ国

計47カ国

MSCIのサイトで分かります(英語)

 

そして、その国別の配分は以下の通り。

全海外株インデックスファンドで投資している国別配分の円グラフ
2021年8月27日 三井住友・DCつみたてNISA・全海外株インデックスファンド 交付目論見書より引用)

 

見ての通り6割以上がアメリカ株です。

時価総額で選んでいくと、

自動的にアメリカ企業が上位に来ます。

 

同様に時価総額で選んでいくと、

中国、イギリス、フランス…

と配分の順番が決まっていくわけです。

時価総額 = 株価 × 発行株式数

 

次は

このファンドが実際に投資しているものは何か?

について書きます。

 

2-1.全海外株ファンドが投資する物

このファンドは実は2つのファンドを買っているだけです。

その2つのファンドは、

  1. 外国株式インデックス・マザーファンド
  2. エマージング株式インデックス・マザーファンド

といいます。

 

の外国株式の方は先進国の株式インデックスファンドです。

のエマージングは新興国を意味します。

そして、その配分が以下です。

全海外株インデックスファンドで投資している先進国と新興国のマザーファンドへの配分表
2021年12月30日 三井住友・DCつみたてNISA・全海外株インデックスファンド 月報より引用)

つまり、この表から

  1. 先進国:88.1%
  2. 新興国:11.4%

と配分していて、

残り0.5%が現金と分かります。

 

この配分は2021年12月の世界の株式市場を反映しています。

その時の時価総額が先進国9割弱、新興国1割になっていたということです。

この配分を時価総額通りに調整するのがこのファンドの仕事ということになります。

 

先進国も新興国もそれぞれのマザーファンドが運用しています。

まず1番目の先進国マザーファンドのベンチマークはMSCIコクサイ・インデックスといいます。

 

MSCIが作った日本以外の先進国株のインデックスです。

このブログでもこのインデックスに連動するファンドの記事を書いています↓↓↓

 

もう一つの新興国マザーファンドは、

MSCI エマージング・マーケット・インデックス

をベンチマークにしています。

 

両方ともMSCIの指数なんですね。

だから、この2つを足すと自動的に全外国株のベンチマーク

MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(除く日本)

に連動するわけです。

 

だから、このファンドの仕事は先進国と新興国のファンドの割合を調整するだけ。

これがこのファンドが2つの投資先しか持たない理由です。

次はさらに、その2つのファンドが何に投資しているか見てみましょう

 

2-2.全海外株ファンドの保有株

2つのマザーファンドがどの会社の株を保有しているのか調べてみます。

 

2-2-1.外国株式インデックス・マザーファンド

先進国株の方はアメリカ株ばかりです。

すでに書いたようにアメリカの比率が突出していますからね。

全海外株の外国マザーファンドの組入れ上位10社
2021年12月30日 三井住友・DCつみたてNISA・全海外株インデックスファンド 月報より引用)

アップル、マイクロソフト、アマゾン、テスラ、アルファベット(グーグル)、メタ(旧フェイスブック)などなど。

時価総額で選ぶと、上位はアメリカのIT企業が多くなっています。

もちろんヨーロッパ企業の株も保有しています。

ただ、時価総額で言えば上位には来ないということです。

 

2-2-2.エマージング株式インデックス・マザーファンド

新興国の方は中国中心です。

全海外株の新興国マザーファンドの組入れ上位10社
2021年12月30日 三井住友・DCつみたてNISA・全海外株インデックスファンド 月報より引用)

テンセント、アリババといった中国企業が上位です。

税金対策などの理由で国がケイマン諸島になっていますが中国企業には変わりません。

2位は中国企業のETFなので、その中に多くの中国株が含まれています。

 

1位は台湾の世界的半導体企業で、4位に韓国のサムスンもありますね。

5位はロシアのETFです。

さらに続く6位もETFでサウジアラビアのもの。

ETFを使って、その国全体に投資しているわけです。

 

9位、10位はインド企業。

上位10社を見てもバラエティに富んでいますが、

トータルでは半分くらいが中国企業です。

 

次の章でこのファンドを勧める理由を書きます。

 

3.このファンドを持っている理由

理由は2つあります。

  1. 世界中に分散投資できる
  2. 運用期間が長くて安心

それぞれ説明していきましょう。

 

3-1.世界中に分散投資できる

そもそも私は新興国投資はしない方がいいという方針でした。

というのは、前章で書いたように新興国ファンドの半分くらいは中国だからです。

 

中国経済は日本のバブルの時みたいに上り切っている感があります。

この先大きな暴落もあるかもしれない。

そうでなくても大きな成長はなさそう。

そういうリスクを取るより先進国だけ買う方がいいと考えてました。

 

実際このブログでも基本的に先進国ファンドを勧めています。

ただ、だんだん考えが変わってきました。

まず中国が下がったとしても他の国が成長する可能性です。

 

中国はまず人件費が安いから経済成長してきたわけです。

ただ、経済成長したら人件費が上がるので、

だんだん強みがなくなって来ています。

 

だから先行きに不安があるわけですが、

中国が日本のように自国の産業を育てることもありえます。

IT関連とかですね。

 

さらに中国より人件費の安い新興国が成長し始めています。

インドネシア、マレーシア、タイ…などなど。

だから中国が下がっても、それを穴埋めする国は出てくるはずです。

 

そして、それらの国は新興国ファンドに含まれています。

だから、トータルで大きな損はないんではないかと予測しているということです。

逆に言うと大きなチャンスを逃すかもしれないとも言えます。

 

これが1つ目の理由ですね。

 

3-2.運用期間が長くて安心

もう1つの理由は

このファンドの運用期間が11年もある

からです。

 

たとえば以前記事にしたオルカンですが

運用期間は3年と短いです。

これだと少し心配なんですね。

 

投資信託は生まれては消えていくものです。

長期投資するのがインデックス投資なので、

消えていく側には投資したくありません。

 

これを避けるために運用期間5年以上という基準を作っています。

そうすることで無理な経営をしているファンドや

黒字を夢見ていつまでも赤字をたれ流すファンド

を避けやすくなります。

 

そういう中で全海外株ファンドで11年も運用し続けているのは非常に長いです。

以前は全世界株に投資するにはアメリカのETFを買うしかありませんでした。

日本は全世界株の投資商品が出てきたのはけっこう最近なんですね。

 

だからその中でも11年と長く運用している

MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(除く日本)

をおすすめします。

 

 

インデックス投資を学びたい稼ぎたい方は以下のインデックス投資まとめ記事をご覧ください↓↓↓

 

インデックス投資がおすすめですが他の「ほったらかし」投資もやっています↓↓↓

 

 

 

Twitterフォローお願いします↓↓↓

 

人気ブログランキング参加中!

記事が参考になった方はクリック
↓ ↓ ↓
にほんブログ村 株ブログ インデックス投資へ

浦上の記事への質問・感想などあれば、

下の「コメントを残す」に

お気軽にコメントを送ってくださいね。

初心者の方の場合ご存じないかもしれませんが、投資判断は自己責任で行うものです。当ブログの情報により投資判断を誤ったとしても管理人は責任を負えません。

2 件のコメント

  • 日本を除外した「全海外株」
    「世界株」というネーミングなっておらず「海外株」となっているネーミングで
    日本が除かれているというのが何となく分かりますね。

    先進国が88%なら、安心ですね。

    アメリカ株は、アップル、マイクロソフト、
    Googleやフェイスブックなど誰でも知ってる会社ですね。
    ちなみにアルファベッドと表記されてるのがGoogleとは、全然知りませんでした。

    新興国の株はアリババとサムスンしか知りません。

    中国は成長がとまりそうですね。
    安いから経済成長したのに、経済成長すれば安くなりますよね。
    中国の通販を何度か利用してますが、だんだん安くなくなっている気がします。

    他のインドネシアやタイとかが成長するので新興国の株も旨味がありそうですね!

    • 「全海外株」ってちょっと不思議なネーミングですよねw

      全海外株と言いながら、結局メインエンジンはGAFAMなんです。
      このメインエンジンに特化して投資した方が今はいいですが、
      この先何十年も投資する上で、ずっとGAFAMが伸び続ける保証はなく、
      アメリカの他の企業や、先進国・新興国合わせて、
      これから伸びてくる企業にも投資できているという意味でリスクが低いんです。

      アリババとかは使ったことないですが、
      やっぱり中国のサイトでも値上がりしてるんですね(^^;

  • 浦上歩 へ返信する コメントをキャンセル

    メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です